ずぶ濡れ遍路

うさぎさんのお遍路道中記

作成日：2012年04月30日 訪問日：2012年04月11日
50番札所 東山繁多寺

浄土寺から僅か２キロ弱、５０番札所繁多寺に到着した。
ここまで来ると完全に下着までずぶ濡れになっていた。?
手は白くブヨブヨにふやけ冷たくなっていた。
寒い、とにかく寒いのだ。
ブルブルしながらおトイレをお借りした。
このお寺は県道から少し離れているせいかとても静かで、雨音しか聞こえてこない。
冷んやりした本堂、大師堂で鼻水をすすりながらお経を唱え、お参りを済ませた。
合わせる手がガタガタ震えている。

納経所で納経帳を出す時には気を使う。
雨で全身ずぶ濡れのため、納経帳が濡れないよう指で摘まんでお願いした。
お軸も同様、雨の日は濡れないように一番気を使うところだ。
納経が終わり、納経所の方に渡した納経代の千円札はビチョビチョだった。
申し訳ありませんと一言言って納めさせて頂いた。
納経所の方は、
「いいですよ、雨の中ようお参りでした。」
と言ってくださった。
身体は寒いが、この言葉で心が少し温まった気がした。
雨が酷くなる一方だったため、休憩はせずに次の札所である石手寺に進むことにした。
時刻は午前１１時５０分だった。