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別格霊場第4番八坂山鯖大師へ

蛙さんのお遍路道中記

作成日:2012年10月04日 訪問日:2012年09月15日
24番札所 室戸山最御崎寺


2012年(平成24)年9月14日(金)から9月15日(土)の2日をかけて、前回中断した第23番札所薬王寺のある日和佐から鯖大師に向かった。11:50の定刻に、道の駅「日和佐」にバスで到着した。9月なのに蒸し暑い日である。近くのうどん屋で腹ごしらえをして、1日目の目的地である16km先の牟岐に向かった。
 12:30日和佐を出発、国道の標識には、「室戸81km」とあった。13:10頃、雨が降り出す。あわてて雨合羽を着る。台風16号が沖縄付近を北上中であり、天気予報は、曇り時々雨であった。日和佐トンネルを出たところに「亀休憩所」の看板を掲げた休憩所があった。数分の休憩の後、国道を200mほど歩くと、頭の真上で雷鳴が轟いた。雨ならまだしも雷は宜しくない。走って「亀休憩所」に戻り、やり過ごすこととした。
 しかし、一向に雷が通り過ぎる気配がない。14:20意を決して出る。所々で激しい雷雨、足が竦むこともしばしばであった。雷鳴に怯えるということは、まだ、人生に未練があるらしい。よくよく考えれば、音や光が分かるうちは生きている証拠、自分に落ちれば一瞬の出来事と観念して歩いた。
17:00旅館「あずま」到着。ずぶ濡れの合羽姿で旅館に入る。女将には、持ち物を一つ一つ脱ぐのを手伝って頂いた。気風の良い、世話焼きな女将のようである。食事では、愛媛からの自転車遍路、香川から歩き遍路に女将を交え、楽しい一時となった。22:00頃、まだ雷が鳴っている。
 2日目、雨は、上がっているが曇り空である。ゆで卵とお茶のお接待を頂き、7:40に旅館を立つ。同宿の2人は、既に出立している。国道55号線を歩くことが多いが、国道を逸れる歩き遍路道も時々見られる。一部には、海岸を歩く遍路道もあった。
 9:00頃、トンネルの手前から「いやしの古道 土佐浜街道」と書かれている遍路道に入る。山の中の古道で、鯖大師の裏山に出た。多宝塔の直ぐ近くである。
 鯖大師本坊は、千百有余年の昔、お大師様四国霊場開創の折、この地が霊地と悟られ、修行されたとされている。鯖大師縁起によれば、ある朝、通りかかった馬子に積み荷の塩鯖をこわれたところ、馬子から罵られ断られた。馬子が馬引き坂に来たとき、馬が急に苦しみだし、先のお坊さんが弘法大師と気付いた。馬子は、弘法大師に鯖を持ってお詫びし、馬の病気治癒をお願いすると、加持水を与えると馬はたちまち元気になった。弘法大師は、八坂八浜の法生島で塩鯖をお加持(加持祈祷、病気・災難などをはらうために行う祈祷の意)すると塩鯖は生き返って泳いで行った。そこで、馬子が庵を建てたのが始まりとのことである。
納経所の方から昨日の雨は大変だったと労いの言葉があった。鯖大師の由来やお砂ふみを経由した護摩堂を回るなど、ゆっくりと参拝できた。お砂ふみでは、弘法大使像に礼拝すると足元に清めの仏足香炉があり、香で足を清めるようになっている。お砂ふみを回ることとなる。ゆっくりした歩き遍路もいいものだ。納経所では、お守りのお接待があった。「財宝のお守り 鯖大師百万両」のお守りである。このお守りは、お金を大事にし、お金を守るお守りである。ご利益を期待したい。

 
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国道55号線を歩く。雨が降り出した。

国道55号線を歩く。雨が降り出した。


国道を暫く歩くと、頭の真上で雷鳴が轟いた。雨ならまだしも雷は宜しくない。走って「亀休憩所」に戻り、やり過ごすこととしたが収まらない、意を決して歩き始めた。

国道を暫く歩くと、頭の真上で雷鳴が轟いた。雨ならまだしも雷は宜しくない。走って「亀休憩所」に戻り、やり過ごすこととしたが収まらない、意を決して歩き始めた。


雨脚は強くなる一方である。雷鳴に怯えるということは、まだ、人生に未練があるらしい。よく考えれば、音や光が分かるうちは生きている証拠、自分に落ちれば一瞬の出来事である。

雨脚は強くなる一方である。雷鳴に怯えるということは、まだ、人生に未練があるらしい。よく考えれば、音や光が分かるうちは生きている証拠、自分に落ちれば一瞬の出来事である。


16:20頃、小松大師参拝。雷雨の中、恐る恐る歩く。

16:20頃、小松大師参拝。雷雨の中、恐る恐る歩く。


16:40頃、橘川に沿った国道を歩き、牟岐町にあるこの日の旅館に向かった。

16:40頃、橘川に沿った国道を歩き、牟岐町にあるこの日の旅館に向かった。


2012年9月15日、この日は、雨も上がり、気持ちよくスタートを切った。

2012年9月15日、この日は、雨も上がり、気持ちよくスタートを切った。


海岸を歩く遍路道。

海岸を歩く遍路道。


鯖大師本坊の山門

鯖大師本坊の山門


鯖大師本堂

鯖大師本堂


大師堂の前の鯖

大師堂の前の鯖


鯖大師本坊の多宝塔

鯖大師本坊の多宝塔

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プロフィール

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  • ニックネーム:蛙
  • 性別:男性
  • 年代:60代
  • お住まい:大阪府
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一人旅が好きなサラリーマンです。巡礼の旅も好きで、西国三十三所や坂東三十三所にチャレンジしました。歩き遍路は、初めてで、四国八十八所は、歩いて行こうと決めていました。そろそろ、人生の終盤で、いろいろ考えます。車より歩いたほうが、頭の中がすっきりするような気がします。通しで歩くことはできませんが、少しずつまわり、退職後には、通してある痛いと思っています。平成24年4月28日が発願の日になると思います。いろいろ考えながら歩きたいと思っています。

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