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夫婦遍路?三日目 夫の帰還?

うさぎさんのお遍路道中記

作成日:2015年09月29日 訪問日:2014年04月28日
81番札所 綾松山白峰寺


午後12時半、本日最後の札所に向け国分寺を出発。
オリーブ畑を眺めながらアスファルトの長い坂道を登り続けると、遍路道はお墓の横の砂利道に繋がっている。
ここからは山道だ。
いよいよ白峰寺へ向かう上りに入った。
夫の遍路体験は今日が最後、明朝四国を後にする。
この山越えが最後の遍路道、集大成となるのだ。
丸太の階段をえっちらおっちら着実に登る。
暑さと湿度があるせいか、虫がブンブン飛んでいた。
しばらく登っては、草木が開けたところで立ち止まり、遠くの山々、小さくなった下界を眺めて、こんなに登ってきたのかと感動を共感した。
遍路道は丸太が積まれた山道だが、丸太の間隔が広いため大きく歩幅を取るせいか、太ももやお尻に効く。
ヒップアップ効果が期待できる道のりだ。
「あー、お尻が上がってきたぁ?!」
とお尻をさすりながら叫ぶが、そんな私を横目に夫は無言で登る。

国分寺から2キロ程歩いた所でベンチを見つけ休憩することにした。
ふと、夫の顔を見ると、濁流のように汗が流れていた、、、大丈夫だろうか。
後少しで車道に出るから頑張ってと励まし、再び歩きだす。
新一本松の小さな看板が見え、車道に出た。
しばらくくねくねの車道を歩き、最後の山道へと足を進めた。
自衛隊の施設がある横を通過して、ガタガタ足場の悪い暗い山道を下り、お墓の横を通過するが、今回は一人切りではないので怖くなかった。

午後2時30分、無事に81番札所白峰寺に到着した。
お大師様にお願いしたのが叶ったのか、雨は降りそうで降らなかった。
そして、夫は登りで死にかけていたが、下りで復活し顔色も良くなっていて安心した。
山門で深く一礼、本堂へ向けて長い階段をゆっくり登った。
ここには干支の石像があり、二人の干支を探しながら歩いた。
本堂、大師堂で今日一日無事歩き終えたことのお礼を伝え、明日夫が自宅まで無事に帰ることが出来ますようにとお願いした。

納経を終えて外に出ると、とうとう本格的に雨が降り出した。
しかも大粒の雨、ガーンである。
仕方なく夫にポンチョを着せると、生まれて初めてだと言って、キャッキャ喜んでいた。
雨の辛さを知らない夫は、単純である。

今夜の宿は、白峰寺から徒歩10分もかからない、私のイチオシの宿、かんぽの宿坂出。
部屋、お風呂、食事、受付の方達、全てが良い。
特に夜景は凄く綺麗で、前回は寝るのが惜しくて電気を消してずっと眺めていた事を思い出す。
宿に到着し、温泉を満喫。
夕飯の席に着くと、東京のお寿司屋さんの大将とバッタリ再会し、賑やかな夜となった。

部屋に戻り、夜景を見ながら心地良く眠りについた。
ハズだった、、、
深夜、妙な寒気と頭痛で目が覚める。
とうとう身体に異変が現れたのだ。
時刻は午前3時、目が覚めると頭痛は更に酷くなり次第に吐き気と倦怠感が強くなった。
トイレに駆け込み嘔吐を繰り返す。
就寝前まであんなに体調が良かったのに、、、どうしたんだろう。
とにかく、頭痛を治めようとロキソニンと胃薬を飲んだが、既に胃は受け付けず、薬を吐いてしまうありさまだ。
だんだん空が白み始め、夫が異変に気付いて起きてきた。
熱、頭痛、嘔吐、もうお布団から起き上がれない状態に困り果て、この先どうするか考えこむ。
開腹手術から3ヶ月で遍路に来ていた私。
フロントに連絡して病院に行こうと言う夫。
少し横になり、時間を置いて様子をみたいと言う私。
睨み合いが続く。
今日は夫が帰る日、私は一人遍路を再開する日であった。
しかし、起き上がることさえ出来ない状態では歩行不能な事は明らかである。
朝を待ち、フロントに連絡し連泊をお願いする事にした。

午前8時半、夫はタクシーで鴨川駅まで戻り、自宅に帰って行った。
心配そうな顔が目に焼きつく。
でも、病院に行けば帰れと言われるのは目に見えていた。
無理はしないと約束はしたが、ここで諦めることは出来ないし、したくない。
吐き気と痛みにひたすら耐えながら、時間だけが無情に過ぎていった。

夕方、先達の白井さんから連絡が入った。
体調を崩して坂出で連泊している事を話すと、何と明日仕事が休みだから救助に来てくださるとおっしゃる。
単純ではあるが、この言葉を聞いた途端、ヤル気スイッチが入った。
身体は怠く、熱もあったが一日寝ていたせいか、幸い頭痛は和らいできていた。
今朝からお茶しか飲んでいなかったため、明日の事を考えて夕飯を食べてみることにした。
フロントに電話し、何か軽食は無いか尋ねると、特別に喫茶コーナーで和定食を用意してくださるとのこと。
景色を見ながらゆっくり、ゆっくり、口に入れて嘔吐しないか確かめながら美味しい和定食をいただいた。
絶対に明日は歩くんだ、絶対に引き返さない、そう強く念じながらベットに潜り込み、暗くなり行く窓の外をぼんやり眺めた。


 
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白峯寺へ向かう山道。山の岩肌が白いのです。

白峯寺へ向かう山道。山の岩肌が白いのです。


登りの山道が終わり、車道に出たところ。後は下りです。

登りの山道が終わり、車道に出たところ。後は下りです。


こんな感じの丸太の山道を登ってきました。

こんな感じの丸太の山道を登ってきました。


新一本松と書かれた看板。右横に、傾いた新一本松らしき小さな松が、、、これのことかな?頑張って育って欲しい。

新一本松と書かれた看板。右横に、傾いた新一本松らしき小さな松が、、、これのことかな?頑張って育って欲しい。


車道から最後の下りの山道に入る入口の石標。入って行くと、自衛隊の敷地のフェンス沿いに遍路が伸びています。

車道から最後の下りの山道に入る入口の石標。入って行くと、自衛隊の敷地のフェンス沿いに遍路が伸びています。


昭和14年に作られた石標。たくさんの巡礼者がこの石標を見て歩いて行ったと思うと、感慨深いものがある。

昭和14年に作られた石標。たくさんの巡礼者がこの石標を見て歩いて行ったと思うと、感慨深いものがある。


古い石標の中でも、手が立体的で可愛い石標がお気に入りである。

古い石標の中でも、手が立体的で可愛い石標がお気に入りである。


下りの山道は、ガタガタで雨の日は滑りやすいので注意です。しかも、午後になると暗くて怖いのです。

下りの山道は、ガタガタで雨の日は滑りやすいので注意です。しかも、午後になると暗くて怖いのです。




説明看板と下乗石。

説明看板と下乗石。


白峯寺到着。正面には納経所、本堂と大師堂は左奥の長い階段を上がります。

白峯寺到着。正面には納経所、本堂と大師堂は左奥の長い階段を上がります。


狛犬とニャンコ軍団。ヤッターマンのビックリドッキリメカを思い出すのは、昭和生まれの証です。

狛犬とニャンコ軍団。ヤッターマンのビックリドッキリメカを思い出すのは、昭和生まれの証です。

 日向 2015年09月29日 コメントNO:1942

うさぎさん、皆さん、こんばんは♪(^-^)/
香川県「かんぽの宿」山の上辺り…81番白峰寺と82番根香寺の間にありますね♪私達も、巡礼意外で一泊した時があります♪夜景が綺麗(^-^)
うさぎさん歩き巡礼…大変でしたね…頭が下がりますm(__)m

私達は、車巡礼…楽してました(((・・;)

はい!?還暦に赤のチャンチャコで、巡礼?あはっ♪それも一案ですね(((^^;)
それどころか、来月には北海道釧路に出張 です(((^^;)

3巡礼目乱れ打ち…何時の事になるか?(^_^;)

又、うさぎさんの四国上陸?楽しみしてますよ(^人^)

うさぎさん、皆さん、此れからも、お気をつけて(^人^)

 野球小僧 2015年09月30日 コメントNO:1944

うさぎさん、おはようございます。
少し楽になってきましたか?
無理せずぼちぼち行きましょう。
今回は、バイクでまわっていますが、いつかは歩きで行こうと思っています。

 うさぎ 2015年09月30日 コメントNO:1945

日向さん
こんにちは、日向さん。いつもコメントありがとうございます。
かんぽの宿坂出の夜景は凄くキレイですよね?(≧∇≦)
また泊まりたいと思っていたのですが、かんぽの宿の縮小があったらしく、もしかしたら坂出も夏に閉鎖されているかも、、、知れません(T_T)後でネット検索してみますね。
一か月以上旅に出ていると、一回は体調不良になりますよね?。術後何度も熱を出していたのですが、まさか最後の最後で熱を出すとは日頃の行いが悪いのかなぁ(笑)
今は元気です(^o^)/
来月は北海道ですか!いいなぁ?!って、お仕事でしたよね。いつもご苦労様ですm(__)m
乱れ打ちの日向さんとバッタリ出会えることを、楽しみにしています。
日向さんも出張、お気をつけてー!

 うさぎ 2015年09月30日 コメントNO:1946

野球小僧さん
はじめまして、野球小僧さん。
コメントありがとうございます。
ビッグスクーターでの遍路、楽しそうですね?。
私も元バイク乗りですσ(^_^;)
バイク大好きで、趣味がカスタム!
何度か四国に走りに行った事がありましたが、その頃は遍路とはまったく縁が無く、まさか自分が歩き遍路をするとは夢にも思っていませんでした。
今はバイクの運転を禁止されているので、歩いていますが、いつかは私もバイクで遍路してみたいと夢見ています。
野球小僧さんとは逆ですね(笑)

遍路の日記は昨年歩いた日記なので、現在は元気にしています。お気遣いありがとうございますm(__)m
無理せずぼちぼち、了解いたしました。
ついつい無理しがちな私です、お言葉どおりぼちぼち行きますね。
これからも、よろしくお願いします。

 玄田 2015年09月30日 コメントNO:1947

うさぎさん、皆様こんばんは、
 
高低差約300約1.5Kmの登りの山道、かなりの急勾配ですよね、木も生い茂って、みとうし悪いし、蒸し暑かったんですね、一月歩いて来たうさぎさんは、足の裏の皮があつく成ってるはず、体の出来てない旦那さんが、どれほど大変だったか、伝わって来ました、
ん、お尻、、、冗談に付き合うほど余裕が有る訳、無いじゃないの、雨降らなくて良かったね。

お気に入りの宿、確かにみはらし良いですね、
なんと、旦那様が帰って行ってから、熱がでたのではなかったのですね、こんなに悪いとは思っていませんでした、旦那様の胸のうちを思うと、気合で治せなどと失礼なコメントしてた、私が恥ずかしいです。
気をもんでいましたよ、日記なんか良いから、早く治してと、祈っていました、
でも、頭が痛かったはずなのに、しっかり日記も多数のコメントの返事も頑張って書いてましたね、出会いを大切にしたい思い、お遍路への思いが伝わってきた出来事でした。

困った時に、しっかりお大師様は、助けてくれますね、次回は、白井さん登場ですか?でもちょっと心配、いがいと体力無いんでしょ、若いから大丈夫か(笑)

 うさぎ 2015年10月01日 コメントNO:1948

玄田さん
おはようございます、玄田さん。
秋本番、朝晩はすっかり寒くなりましたね。
さて、白峰ですが、おっしゃる通り私は足の裏の皮も、ツラの皮も(笑)長旅で分厚くなっていましたが、夫は日頃の運動不足が祟り登りは大変そうでした。
でも無事に制覇して帰っていきました。
制覇した夜に、「僕は三日が限界だ」と呟いてました。一か月歩いている私が元気過ぎるって(笑)
体調不良、いえいえ気合いでも治す範囲ですσ(^_^;)私の場合、やっぱり気の緩みが一番病を寄せ付けると思いました。
お気に入りの宿でしたし、連休前で空室もあったので、ここで寝込んで幸いでした。
次回は体力無い白井さん(笑)が来てくれます。でも安心してください、白井さんは歩きませんから?(≧∇≦)

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