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温かい拍手

うさぎさんのお遍路道中記

作成日:2014年02月04日 訪問日:2012年09月18日
59番札所 金光山国分寺


仙遊寺の坂道をくだる。
結構きつく足場の悪い坂道だ。
勢いが付きすぎて転びそうになった。
県道155を越えると徐々に平坦な田んぼ道となる。
時間が経つにつれ気温も上がり、暑さは更に厳しくなる。
秋と言うにはまだ早いようだ。すぐに喉が渇く。
交通量がある道に出たところに、大好きなレディ薬局さんがあった。
無類のドラッグストア好きの私は店内に吸い込まれていく。
絆創膏やテーピング、お菓子にリンスなどなど、仙遊寺で我慢したのに結局荷物が増えていく残念な性格である。
ひとしきりショッピングを堪能し、再び歩き出す。
すると、椅子の付いたカートを押して歩くおばあちゃんに出会った。
独立した歩道は無く、白線で歩道と車道を分けている道なのだが、おばあちゃん、車道をジグザグに歩くので危ない。
どやら片側の車輪の調子が悪いようで、右に右に寄ってしまうみたいだ。
車道にはみ出しては、カートを持ち上げて左に修正する。
その繰り返しなのだ。
おばあちゃんが右に逸れていくたびに一緒にカートを持ち上げ左へ軌道修正。
おばあちゃんも若い頃は車で遍路をしていたと話してくださった。
身体に気を付けてね、と私の心配をしてくださる優しいおばあちゃん。
おばあちゃんも元気にお過ごしくださいと笑顔でお別れした。
少し歩き振り返ると、おばあちゃんがまた車道に逸れていくのが見えた。不安だ。

頓田川の橋を渡ると、真新しいサークルKがあった。
すかさず入り、飲むヨーグルトとお昼ご飯用のおにぎり、コーヒーを購入する。
更に荷物を増やしながら、残り1キロほどを歩く。
先行く二人の姿は見えず、もう会えないんだなぁ、とちょっと寂しくなった。
汗だくになりながら午前11時40分、59番札所国分寺に到着した。
山門をくぐると、なんともう会えないと思っていたお二人が私の姿を見て、拍手で迎えてくださったのだ。
思わず笑顔になりながら、二人のいるベンチに駆け寄る。
お互い自己紹介をして納札を交換した。
お二人はこの先の伊予桜井駅から帰宅してしまう。
またここから一人旅だ。
この時期はお遍路さんが多くなると聞いたが、歩き遍路さんは少ないようで、団体バスのお遍路さんにはよく遭遇した。
本堂で家内安全、大師堂ではカートのおばあちゃんの無病息災をお願いした。
お二人が私の納経を待っていてくださったので、すぐに一緒に歩き出す。
1.5キロほどで駅に到着。
気を付けて進んでくださいとご声援をいただき、また一人歩き出した。

 
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仙遊寺から国分寺へ向かう下り坂は、思ったより急だった。

仙遊寺から国分寺へ向かう下り坂は、思ったより急だった。


やっと着いた国分寺、階段を上がると拍手で迎えてくれた。

やっと着いた国分寺、階段を上がると拍手で迎えてくれた。


開放感のある境内、左手前にベンチがあります。

開放感のある境内、左手前にベンチがあります。

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