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噂の真相

うさぎさんのお遍路道中記

作成日:2012年04月21日 訪問日:2012年04月06日
42番札所 一カ山仏木寺


龍光寺でお参りを済ませると、空はすっかり夕暮れ時の色に染まっていた。
時刻は午後3時半を回ったところだ。
次の札所まで3キロ弱、先を急ぐことにした。
遍路シールに従いお墓の立ち並ぶ急な階段を上がると、なんと山道に続いていて驚く。
最後の最後で山道かぁ?と思ったが、道は下り坂でしばらく歩くと直ぐに県道31に出た。
夕暮れの田んぼを見ながら歩く。するとほど無くして42番札所佛木寺に到着した。
山門が立派で、夕陽を受けて建つお寺はとても綺麗に見えた。
他のお参りの方も数人いた。
本堂に向かい、先ほどと同じようにお坊さんのあげるお経に合わせてお参りをした。
大師堂でも後ろでモゴモゴお経を唱え、今日も一日無事歩き辿り着けたことのお礼、そしてこれまで出会ったすべての方々への感謝の言葉をお伝えし、ご多幸と無病息災を祈願した。
納経を済ませた頃には既に時刻は午後4時を回っていた。

今夜の宿はこのお寺の近くにある民宿とうべやさんだ。
みんながとうべやさんの旦那さんは怖くて無愛想だと言っていた。
それを聞いていたため、予約をする際、恐々電話したのだ。
すると話とは全然違い、
「泊まれます大丈夫ですよ、気を付けてきてね」
と、即答で予約を入れることが出来、とても親切な感じであった。
それをお坊さんに話したら、信じられないと言わんばかりの顔をした。
宿に向けて歩いていると道を誤りそれてしまったらしい、通りかかった軽トラックからおじさんが降りてきて、道を教えてくださった。
お礼を言い、また歩き出す。
右手に民宿とうべやさんの看板か見えた。
するとお散歩をしているおばあちゃんに会った。
とうべやさんにお世話になることを話すと、
「とうべやの旦那さんは良い方だよ?」
と話してくださった。
やっぱり、噂は間違いのようだ。
玄関に到着し、呼びかけると旦那さんが出てきて
「はいはいお疲れ様だね、お杖はそこね、部屋に案内しますね」
とても無愛想とは思えない普通の対応だった。
既に他のお客さんが到着していた。そのお客さんは、和歌山の松田さん、井田さんのお二人だったのだ。
部屋に案内され、ザックを下ろし着替えてお風呂に入ろうかと思って行ってみると、既にお坊さんが入っていた。
洗濯機に行ったが、それもお坊さんが使っていたようでダメだった。
仕方がないので、順番が来るまで足の消毒をすることにした。
幸い血膿は少なくなり、血と汁が出るだけになっていた。
ちょっとずつだが、歩き続けているのに良くなってきているようだ。
きっとお大師様の力に違いない。
窓の外を見ながら感動していたら、お風呂が空いたと現実に呼び戻された。

お風呂に入り夕食の席に着くと、
三人は既にビールを飲んでいた。
旦那さんに、どうするか聞かれ悩んだがお付き合いすることにした。
お疲れ様です?と言って乾杯する。
松田さんは強面だが笑顔がとても素敵で、場を盛り上げてくれる頼もしい感じのおじさま。
井田さんは優しい感じで、ビールを飲みながら聞き役に徹しているが、人懐こいおじさま。
このお二人は、とうべやさんの旦那さんと相性が良いようで、みんなでワイワイ宴会になった。
旦那さんが私に、
「最初は断ろうかと思ったけど、声が可愛かったから受けちゃったよ?」
と話す。
それを聞いてみんなが笑う。
危なかった、断られるところだったのかぁ。
これからは、宿の予約をする時は若作りした声で電話しようと思った。
そして旦那さんは続けて、
「声も可愛いいが実物も美人で良かった」
とおっしゃった。
やっぱり民宿とうべやさんの旦那さんはいい人だ!
お料理も美味しく、特別に筍の煮物を出してくださったが、これがまた絶品でビールが進んだ夜だった。

 
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