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朝一番は気持ちいい

うさぎさんのお遍路道中記

作成日:2011年08月23日 訪問日:2011年08月23日
4番札所 黒厳山大日寺


昨夜はなかなか寝付けず、結局3時まで起きていた。実は一人知らない所で眠れないのだ。幽霊が怖いの。

午前6時起床。本当はもう少し早く起きて出発したかったが、女将さんに「朝ご飯は7時でええな」と言われ、つい頷いてしまった。私は気が小さいのだ。
窓の外を見ると、もうお遍路さんが歩いている。3人連れの相当な健脚さんだ。やはり歩き遍路はこうでなくちゃいけないなぁ~と遠い目で眺めていると、女将さんが「朝食食べてなぁ~」。
約束が違う。
慌てて洗顔・歯磨きをして着替え、朝食を頂く。生卵が付いていて、卵掛けごはんにしようと思ったら大きなヒビが入っていた。もしかすると傷んでいるかもしれない…しかしこれも修行。お大師様が私を試されているかもしれない。ここは一つ、出された物は全て頂いて、当たったら当たったで仕方がないとしよう。それも人生だ。
7時過ぎ、荷物を宿に置いてもらい、身軽で四番札所へ向かう。
身軽、天気もいい、車も少ないの三拍子揃ったせいか、軽快に歩ける。このまま今日中に一気に結願まで行けるんじゃないかと思ってしまうくらいの立派な足取りだ。
20分ほどで四番札所に到着。山の麓にある静かな佇まいのお寺だ。誰も居なくて静かでいい感じ。
本堂でゆっくりお参りした頃、お遍路さんが一人、二人と現れ始めた。大師堂でもゆっくりお参りできた。上出来である。
納経所でも慌てることなくベテランのようにテキパキ。昨日とは別人のような私を、一番札所の尼様に見ていただきたい。
時刻は7時45分。次の札所(宿のすぐ隣)へ向かう。暑くもなく、寒くもなく、天気もいいし、なんて朝は素晴らしいんだろう。爽やかだ。
自転車ですれ違ったおじさんが「気を付けてね」と言ってくださった。車ですれ違った方はクラクションを軽く鳴らしながら手を振ってくださった。
皆さんとても温かい。
これまでの人生、決していいものではなかった。新たな人生を始めたかった私には、このような温かい声援がとても心にしみて、涙が流れた。
生きるって、素晴らしいことだ。泣きながらつい口ずさんだのが水戸黄門の主題歌だった。

 
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